• 他のバッテリーと比較してSHORAI LFX は何が違うのですか?

    SHORAI LFX バッテリーはSHORAI が専売権を取得しているeXtreme-Rate リチウム鉄角柱型セル(化学式LiFePO4)を使用しています。SHORAI LFX は従来の鉛酸バッテリーのような有害鉛や危険な酸を含まず、充電中も爆発性のガスを発生しません。鉛酸と比較して、SHORAI LFX は極めて軽量で、自己放電率が非常に低く、硫酸化がなく(つまり、放置されていても品質がほとんど劣化しません)、環境にも優しいのです。
    リチウム鉄を素材とするパワースポーツのバッテリーを扱う会社は他にもありますが、SHORAI社以外の会社はすべて、本来パワーツール用に作られた円柱型のセルを使用しています。こういったセルはいくつかの理由でSHORAI社製の角柱型LFX には劣ります。
    まず、円柱型のセルは1 サイズしかないため、製作されるスターターバッテリーの形状とサイズに制限があります。このような理由から、車両へのバッテリーの取り付けは、幅が広すぎたり、高さが高すぎるなど、取り付けが困難、あるいは不可能である可能性があります。一方LFXの角柱型セルは、直方体型の筐体で、バッテリーケースの寸法要件に合うよう、設計と寸法を自由に決めることができます。したがって、SHORAI LFX は多くの車両のバッテリーボックスに取り付けることができ、LFX のある位置の寸法が小さかった場合は、隙間を埋めるための高密度粘着式の発泡シートを同梱しています。この商品は数分でバッテリーボックスに取り付けができ、標準バッテリーと同様の取り付けが可能です。
    第二にその本来の使用目的です。パワーツール用セルは、車両を始動させることができますが、これらのセルは本来スターター系統の高電流の放電は意図していませんでした。その結果、この種のセルはSHORAI LFX と比較してクランキング性能が悪く、始動させるごとにバッテリーが消耗して行きます。これとは対照的に、SHORAI LFX は長年にわたる独自の研究開発の成果であり、当社が厳しく管理する工場で設計・生産されています。SHORAI LFX は航空機、ボート、潜水艦、電磁レール砲などを含む極めて高い電流を必要とされる世界中のプロジェクトで使われています。つまり、LFX はパワースポーツのスターターバッテリー用に設計された「完璧」なバッテリーであり、幅広い使用温度条件のもとで長寿命、高パフォーマンスを発揮します。
    第三に品質管理です。SHORAI LFX はすべて、当社のISO 9000:2008 認定の工場で製造されます。セルは日本の最新技術を採用し、一貫した信頼性の高いセルの製造が可能になっています。また、当社が製造するすべてのセルに対し、6 週間を超える個別品質管理およびマッチングを行っています。この試験期間は、一般的な製品の2~4 倍の長さで、当社にもコストがかさみます。しかし長期的な製品品質を考慮すれば、実施する意義があります。
  • SHORAI LFX はなぜ他のリチウムスターターバッテリーよりも低価格なのですか?

    SHORAI LFX バッテリーは、当社の専用工場で熟練の生産チームにより大量に生産されています。その結果得られる高い生産率によってコストを抑え、工場直送で従来のOEM 鉛酸バッテリーに匹敵する、またリチウムを原料とするその他の製品と比較して安い価格を提供できるのです。
  • LFX の”PBeq AHr”の定格容量と鉛酸バッテリーのAHr 定格はどう違いますか?

    まず、スターターバッテリーの第一の目的は、車両を始動するために短時間で高い電流(アンペア数)を流すことです。これを効率良く行うには、バッテリーの内部抵抗は低くなければいけません。その他の条件をすべて同等と見なした場合、バッテリーの容量が大きければ大きいほど抵抗は低くなり、高負荷のもとで車両をよりうまくクランクすることができるのです。したがって鉛酸バッテリーのメーカーはクランキングの能力を示す簡単な方法として、実際に使用できる容量ではなく、定格AHr(容量)を使っています。鉛酸バッテリーの定格容量自体は、放電率が低いときの完全な放電に基づいているものです。実際のクランキングの条件のもとでは、実際に出せるのは仕様上の容量よりも著しく少なくなります。容量のうち少しでも使われると鉛酸バッテリーは硫酸化が始まり、内部抵抗は放電が進むごとに上昇し、実際に使える最大出力は、メーカー定格のたった20%しか使えなくなることもあります。過剰な放電は鉛酸バッテリーに損傷を与えるだけでなく、電圧の降下につれて適切な始動ができなくなります。一方SHORAI LFX は全く異なる化学的性質に基づいています。容量ごとの内部抵抗が鉛酸の1/3しかないだけでなく、究極の「ディープサイクル」バッテリーなのです。SHORAI LFX の内部の「完全に放電された」容量は、定格の”PBeq”容量の1/3です。
    例えば、LFX18 12V シリーズは内部に6Ah のセルがあります。しかし、クランキングのより大きい能力を保ちながら、セルは損傷なく90%の放電が可能です。したがって、 LFX18 12V バッテリーの使用可能な容量(あるいは予備容量)は、18AHr 定格の鉛酸バッテリーと同等あるいはそれに近く、それと同時に優れたクランキング性能を発揮し、重量も劇的に軽くなっています。SHORAI PBeq AHr のシステムは、鉛酸バッテリーとは異なるテクノロジーな為、ユーザーが選定する際に必要な適合表を用意しております。
  • LFX “CCA”コールドクランキングの定格は、鉛酸Ahr 定格と比較してどう違うのですか?

    CCA 定格は、鉛酸のメーカーがスターティングパワーを示す別の方法です。残念なことに、鉛酸メーカーの仕様は「公称の半分の電圧」の供給に基づいています。つまり、このようなメーカーのCCA 仕様では、せいぜい7.2V 程度しか期待できません。車両を始動させるには不十分ですから、7.2V では不便ということになるでしょう。
    いずれの場合でも、CCA 定格はバッテリーからそんなに大きな電流を流していないということではありません。たとえば、200A CCA 定格のバッテリーを使用する車両は、バッテリーからとる電流は45A~80A 程度です。CCA が本当に意図するところは、どれだけの電圧が供給されるかということです。CCA 定格が高いバッテリーは、実際のクランキング電流が同じ場合、より高い電圧を供給します。当社のLFX はCCA 定格で、CCA 定格電流で5 秒間のクランクに9Vを供給できます(事実、当社の製品は30 秒間のクランクの最中の方が平均供給電圧が高いのです。しかし当社のCCA 定格は、実際のクランキング電流における電圧測定値のみならず、適切な使用も意図しています。そしてこれが鉛酸と違う点です)。常にCCA を大きく下回る実際のクランキング電流で、LFX は同等のCCA 定格の鉛酸バッテリーよりも最大2 ボルト高い電圧を供給します。電流だけでは何も始動できません。電圧によって乗算された電流(ワット)が実際の仕事をするのです。現実には、LFX CCA 定格を1.5 倍にすると、鉛酸バッテリーと同等になるということです。たとえば、当社の270A CCA LFX18 シリーズは、405A-CCA 定格の鉛酸バッテリー(高品質の鉛酸メーカー製のもの。当社がテストした最も価格の安い鉛酸バッテリーのCCA定格は疑わしいと思えるものもありました)と同程度のクランキング電圧を供給できます。
  • 鉛酸バッテリーのチャージャーあるいはチャージャー/テンダーは使えますか?

    はい。しかし、オフにすることができない「サルフェーション除去」モードのあるチャージャー/テンダーは使わないでください。SHORAI LFX に最適なチャージャー/テンダーはSHO-BMS01 で、同製品は2012年に発売予定です。この製品はLFX バッテリーに5 ピンのBMS ポートを採用して、チャージ中の各セルを監視、診断、バランスをとっています。また、お買い上げいただいたLFX を寿命終了まで使っていただけるための最適保管モードを備えています。
    車両を保管するときに残っている容量を確認したい、あるいは発電機能を持たない競技専用車両に使用する場合、静止電圧(車両に接続していない状態)がバッテリーの残量にどのように影響しているかを知りたいでしょう。LFX バッテリーは、最も良い状態で最低20%の容量が残るようになっています。電圧容量の残量の測定には、品質の高い電圧測定器を使い、残量が50%以下になったら常に充電するようにしてください。もちろん、SHORAI の専用BMS01 チャージャーをお持ちであれば、「Store Mode(保管モード)」ボタン一つで必要残量を維持できます。
  • バッテリーテンダーは使った方が良いのでしょうか?

    端的に言えば「もし本当にその必要があれば、お使いください」ということです。ほとんどのパワースポーツのファンの方たちは鉛酸バッテリーを常にテンダーにつないでいることに慣れていらっしゃいます。SHORAI LFX は最も効率の良い鉛酸バッテリーと比べても自己放電の速度が非常に遅く(平均で1/6~1/7)、容量が落ちても硫酸化が起こりません。また、究極の「ディープサイクル」バッテリーであるため、残容量が非常に少なくても車両を始動させることができます。
    したがって、ほとんどのライダーの方たちはテンダーを使う必要が全くありません。チャージャーやテンダーでも電気代はかかりますし、故障しないとも言えません。よって絶対に必要という以外は、使わない方が良いでしょう。
    完全に充電したLFX は、バッテリーを損傷することなく始動に必要な容量を維持したまま、1 年あるいはそれ以上保管できます。したがって、主電源がオフのときに電流がまったく流れない車両であれば、テンダーはまったく必要ありません。保管場所の温度によって6~12 ヶ月に一度の充電で十分でしょう(どのバッテリーでも涼しい場所での保管の方が理想的です)。古い車両の多くおよび、ダートバイク/ATV のほとんどが、これに該当するでしょう。
    新型の車両は、内蔵の時計やコンピュータを動かすために、主電源がオフでも一定の電力を必要とします。この場合、改めて充電をする手間を省くためには一ヶ月に2~3 時間の乗車で十分と思われます。何週間あるいは何ヶ月と車両を使用する予定がないとわかっている場合、テンダーに接続するか、バッテリーのマイナスケーブルを外しておけば良いです。いずれの場合でも、保管に際してはこの電圧表と正確な電圧測定器を用いて、残容量の読み取り値が50%程度になったら再度充電を検討してください。
  • リチウムバッテリーは寒くなると始動性が悪くなると聞いていますが、正しいでしょうか?

    リチウムバッテリーは、鉛酸バッテリーと比較して、温度が低下するにつれて抵抗が上昇することは事実です。しかし、リチウムは低温環境でもクランクキングの反応は鉛酸とくらべて優れています。鉛酸は、エンジンが始動しなくなるまで、クランキングの度に抵抗が上昇します。しかしSHORAI LFX は最初のクランクキングでエンジンを始動できない場合、最初のクランクキングはバッテリーを温め、2 回目以降はエンジンが十分始動できるようにさらに強くなります。
    SHORAI LFX は当社独自の低抵抗のeXtreme のフォーミュラにより低温環境でも、他社のリチウムのスターターバッテリーよりも、優れた性能を発揮できます。ほとんどのユーザーは気温-7℃までは、最初のクランクキングで正常にスタートできるとしています。
    静止電圧が、12V LFX では12.86V、6V LFX では6.43Vにならないようにしてくだ さい。ときにヘッドライトを点灯し、低温環境でクランキングする前に少量の電流をバッテリーに流す事によりバッテリーを活性化する事が出来ます。クランクキングの前にヘッドライトをつけておくべき時間は、温度によって異なります。気温5℃で始動させる場合、30 秒程でバッテリーを起動、クランクキング性能を上げることができます。気温-17℃の場合、クランクキング前にヘッドライトを4~5 分間点灯した状態にしておけば、最初のクランクキングで始動出来、バッテリーも長く使えます。この目的のためにクランクキング前に使える別のアクセサリーは、ヒートグリップやオーディオなどです。
  • SHORAI LFX は完全に放電させ、一般ゴミとして廃棄できますか?

    廃棄方法はお住まいの地区の規則によって異なります。SHORAI FX は欧州の環境に関するRoHS 規準に適合し、鉛は含有していません。LiFePO4 バッテリーの廃棄が許可されているかどうか、担当の行政機関にお問い合わせください。廃棄が許可されている場合、12V の電球を点灯しなくなるまで接続するなどして、完全に放電してください。地域によってはリサイクル可能なところもあるようですし、今後も増えると思われます。。
  • SHORAI LFX はどの向きでも取付け可能ですか?

    はい。LFX バッテリーには液体がまったく含まれていませんのでどの向きにでも使用出来ます。
  • LFX バッテリーの寿命はどれくらいですか?

    寿命の長さは多くの要因に影響を受けます。最悪の環境では、鉛酸バッテリーの場合2〜3 週間のみ、また最良の環境では約7年間(最高品質のブランドの製品を定期的に使用した場合)使えます。これらの期間の間に、ユーザーの多様な使い方によって寿命は決まります。我々の調査によれば、鉛酸バッテリーの平均寿命は2.5~3 年です。同様の平均的使用環境において当社のSHORAI LFX バッテリーはそれ以上の寿命があります。理想的な条件であれば、8~10年間のも保管も可能と考えています。硫酸化がないこと、自己放電の速度がゆっくりであることから、SHORAI LFX は、何週間あるいは何ヶ月間車両に乗らない、またバッテリーテンダーを使用出来ないがバッテリーを長持ちさせたいユーザーには最適です。
  • 車両側のバッテリーケーブル端子の肉厚が厚い車両には、端子ネジが短かすぎるようです。どうしたら良いですか?

    まず、当社のインターネットサイトの取り付けガイドをご覧下さい。発泡シートによってナットの底の隙間を埋める方法(5mm が掲載されていますが、10mm の方が良い場合もあります)を掲載しています。ナットは端子の上部方向に底上げされます。これによってねじ山がナットに到達できるようになります。それでも不十分な場合は、ネジのピッチがM5x0.8 であることを確認してください。どこのホームセンター等でもこのサイズのネジは取り扱っているはずですので、お持ちの端子用のネジを持参してそれよりも少し長めのネジを買ってください。ネジを底づきさせないようにするためのワッシャーも入手してください。
  • SHORAI 社は自動車用のバッテリーも作る予定ですか?

    現時点で自動車用のバッテリーを発売する具体的な日程は不明ですし、また自動車での使用は明確にはおすすめしていません。これは単に、社内的に自動車での使用が承認されていないことが理由です。しかし競技用自動車使用者がご自身のリスクでこれらの製品を現在のLFX 18 シリーズ同様に、小型車には単品で、大きめのエンジンには並列接続で使用しているようです。
  • 鉛バッテリー用の電子パーツ(コンデンサーやパルス発生機)の取付けは可能ですか?

    SHORAI LFXバッテリーへの電子パーツ(コンデンサーやパルス発生機)の取付けは絶対に行わないで下さい。最悪の場合、バッテリーに対して 致命的なダメージを与える可能性がありますのでご注意ください。
  • エンジンをチューニングした車両に使用できますか?

    ボアアップや圧縮比アップを行った車両にSHORAI社が推奨するサイズのLFXバッテリーを使用した場合にはエンジン始動が出来無い場合がございます。
    このような車両には必ずバッテリー容量の大きい製品をお選び下さい。ご不明な点はSHORAI JAPANに直接お問い合わせ下さい。
  • 自己放電が少ないはずなのにバッテリー上がりを起こしてしまったのはなぜですか?

    SHORAI LFXバッテリーは自己放電が非常に少ない特性を持っています。但し、バッテリーを車両に接続したままの状態で保管した場合、車両側の暗電流が原因で放電が進みバッテリー上がりを起こしてしまいます。
    近年のオートバイはキーオフの状態でもコンピューターやイモビライザーに電気を流し続けていますので長期間保管する場合にはバッテリーのマイナスケーブルを取り外しておくかSHORAI 専用充電器の保管モードをご使用頂く事をお勧め致します。
  • BMS(バッテリーマネージメントシステム)は搭載していますか?

    SHORAI LFXバッテリーにはバッテリー内部にある4つのセルバランスを調整するBMSが標準で搭載されております。
    但し、過充電や過放電を保護する回路は危険を伴うために搭載されておりません。